
2013年07月16日
7月16日の記事
沖縄タイムス、2013年7月15日
「大弦小弦]晴れた大潮の日、那覇空港沖に広がる大嶺海岸…
2013年7月15日 09時28分
(14時間56分前に更新)
晴れた大潮の日、那覇空港沖に広がる大嶺海岸を歩いた。エダコモンサンゴや海草のリュウキュウスガモの間で、色鮮やかなクマノミやルリスズメダイが「かくれんぼ」していた
▼那覇市に唯一残る自然の海岸。岩場、砂地、海草藻場、サンゴ礁と変化に富む環境に、市の調査で貝やカニ、シャコ、ナマコなど200種以上の生き物が息づく。ウミガメの産卵も確認されている
▼空港第2滑走路は、この海を埋め立てて造る計画だ。環境影響評価でサンゴや海藻を移植する保全策が示されているが、ひとまとまりの自然環境のうち特定の希少種だけを守ればいいのか、疑問が残る
▼大嶺崎近くには戦前、日本軍の飛行場で土地が接収されるまで集落があった。旧暦3月には、かつての住民が浜下りを楽しむ姿が見られる
▼イノーや干潟は稚魚が育つ「海のゆりかご」。栄養分、酸素、光が豊富なためあらゆる自然環境の中で最も生物生産性が高いという。だが、本島西海岸は埋め立てや護岸整備が進み、手つかずの海はわずかしか残っていない
▼ウミンチュの老人から聞いた忘れられない話がある。「昔、沖縄最大級の干潟があった糸満で漁業が栄えたことも、今、年々魚が捕れなくなっていることも決して偶然ではない」。きょうは海の日。自然とくらしを見つめ直したい。(田嶋正雄)
「大弦小弦]晴れた大潮の日、那覇空港沖に広がる大嶺海岸…
2013年7月15日 09時28分
(14時間56分前に更新)
晴れた大潮の日、那覇空港沖に広がる大嶺海岸を歩いた。エダコモンサンゴや海草のリュウキュウスガモの間で、色鮮やかなクマノミやルリスズメダイが「かくれんぼ」していた
▼那覇市に唯一残る自然の海岸。岩場、砂地、海草藻場、サンゴ礁と変化に富む環境に、市の調査で貝やカニ、シャコ、ナマコなど200種以上の生き物が息づく。ウミガメの産卵も確認されている
▼空港第2滑走路は、この海を埋め立てて造る計画だ。環境影響評価でサンゴや海藻を移植する保全策が示されているが、ひとまとまりの自然環境のうち特定の希少種だけを守ればいいのか、疑問が残る
▼大嶺崎近くには戦前、日本軍の飛行場で土地が接収されるまで集落があった。旧暦3月には、かつての住民が浜下りを楽しむ姿が見られる
▼イノーや干潟は稚魚が育つ「海のゆりかご」。栄養分、酸素、光が豊富なためあらゆる自然環境の中で最も生物生産性が高いという。だが、本島西海岸は埋め立てや護岸整備が進み、手つかずの海はわずかしか残っていない
▼ウミンチュの老人から聞いた忘れられない話がある。「昔、沖縄最大級の干潟があった糸満で漁業が栄えたことも、今、年々魚が捕れなくなっていることも決して偶然ではない」。きょうは海の日。自然とくらしを見つめ直したい。(田嶋正雄)
Posted by 泡瀬の前川 at 00:29│Comments(0)
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